Table of Contents
- 初めてでも大丈夫!プレスリリース本来の目的と役割
- プレスリリースと広告の違いとは?
- メディア(記者)がプレスリリースに求めていること
- 【図解】プレスリリースの基本構成と各項目の書き方
- 1. 発信日・発信者情報
- 2. タイトル(記事化を左右する最重要項目)
- 3. リード文(結論を先に・5W1Hを網羅)
- 4. 本文(客観的な事実と詳細データ)
- 5. 画像・図表(視覚的なアピール)
- 6. 会社概要・問い合わせ先
- 記者の目に留まる!効果的なプレスリリースを書く5つのコツ
- コツ1:社会性・ニュースバリューを明確にする
- コツ2:結論から書く(逆三角形の法則)
- コツ3:具体的な数字や根拠(ファクト)を盛り込む
- コツ4:専門用語を避け、中学生でもわかる言葉で
- コツ5:【記者の声】「コピペして記事にしやすい」構成を意識する
- 配信前に要確認!プレスリリースで避けるべきNG表現と注意点
- 誇張表現・広告的なアピールは逆効果
- 薬機法や景品表示法など法的リスクへの配慮
- 誤字脱字・表記ゆれの徹底チェック
- 【目的別】すぐに使えるプレスリリースの例文・テンプレート
- 新商品・新サービス発表のテンプレート
- イベント・セミナー開催のテンプレート
- 調査レポート・業績発表のテンプレート
- プレスリリースの配信タイミングとメディアへの届け方
- 読まれやすい曜日と時間帯の目安
- メディアリストの作成と適切な配信方法
- 配信後のフォローアップと効果測定の基本
- プレスリリース作成・配信前の最終チェックリスト
- プレスリリースの書き方に関するよくあるご質問(FAQ)
- まとめ:基本を押さえてメディアと良好な関係を築こう
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プレスリリースは広告ではなく、メディアに向けた「客観的な公式ニュース素材」です。
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記事化の第一歩は、基本構成(タイトル、リード文、本文など)と「5W1H」を確実に守ることです。
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記者の目に留まるには、主観的なアピールを避け、具体的な数字(ファクト)と社会性(ニュースバリュー)を盛り込む必要があります。
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誇張表現や専門用語はNG。中学生でも理解できる簡潔な言葉で、記者が「そのまま記事にしやすい」構成を意識しましょう。
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配信前の入念なチェック(誤字脱字・法的リスク)と、目的に合わせたテンプレートの活用で、初心者でも効率的に作成可能です。
「新商品の発表が決まり、上司から『プレスリリースを書いてメディアに送るように』と指示されたけれど、何から手をつければいいか全く分からない…」そんな悩みを抱えていませんか?初めてプレスリリースを作成する広報担当者の方にとって、メディアの目に留まる文章を書くのは非常にハードルが高く感じられるかもしれません。「専門用語ばかりで難しそう」「広告っぽくなってしまって、記者に無視されるのではないか」といった不安もあるでしょう。この記事では、プレスリリースの基本構成から、記者が思わず記事にしたくなる書き方のコツ、絶対に避けるべきNG表現まで、初心者の方にも分かりやすくステップバイステップで解説します。すぐに使える目的別のテンプレートもご用意していますので、この記事を読めば、自信を持ってプレスリリースを作成し、メディア掲載への第一歩を確実に踏み出せるようになります。
初めてでも大丈夫!プレスリリース本来の目的と役割
プレスリリースを作成する上で最も重要なのは、「プレスリリースは広告ではない」という事実を深く理解することです。この2つは、目的も、情報を届ける相手も、そして掲載される仕組みも全く異なります。
広告は、企業がお金を払ってメディアの掲載枠(テレビCM、新聞の広告欄、Webのバナーなど)を買い取り、消費者に直接アピールするものです。お金を払っているため、「業界No.1!」「絶対おすすめ!」といった主観的で宣伝色の強い表現を自由に使用することができます。
一方、プレスリリースは、企業が「メディア(新聞、テレビ、雑誌、Webメディアの記者や編集者)」に向けて発信する「公式なニュース素材」です。掲載枠を買うわけではないため、掲載されるかどうかはメディア側の判断に委ねられます。メディアは「この記事は読者(視聴者)にとって有益なニュースになるか?」という基準で判断するため、宣伝文句ではなく、客観的な事実(ファクト)に基づいた情報提供が求められます。プレスリリースの目的は、商品を売ることではなく、「メディアにニュースとして取り上げてもらう(記事化してもらう)こと」なのです。
プレスリリースと広告の違いとは?
プレスリリースには、メディアが情報を素早く正確に読み取るための「基本構成(フォーマット)」が存在します。この型を無視して自由に書いてしまうと、記者は必要な情報を見つけられず、最後まで読まれずに破棄されてしまう可能性が高くなります。初めて作成する方は、まずこの基本構成をしっかりと頭に入れ、各項目に何を記載すべきかを理解しましょう。以下の表は、プレスリリースの標準的な構成要素とその役割をまとめたものです。
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構成要素 |
役割と記載内容のポイント |
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1. 発信日・発信者情報 |
いつ、どの企業が発表した情報かを明記する。最新のニュースであることを示す。 |
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2. タイトル |
記事化を左右する最重要項目。30文字前後で、ニュースの核心を簡潔に伝える。 |
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3. リード文 |
本文の要約。結論を先に書き、「5W1H」を網羅して概要を伝える。 |
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4. 本文 |
リード文の詳細。客観的な事実、データ、開発背景などを論理的に記述する。 |
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5. 画像・図表 |
視覚的に情報を補完する。メディアがそのまま記事に使える高解像度の素材を用意。 |
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6. 会社概要・問い合わせ先 |
記者が追加取材を行うための連絡先。担当者名、電話番号、メールアドレスを明記。 |
ここからは、それぞれの項目について、具体的な書き方のポイントを詳しく解説していきます。
1. 発信日・発信者情報
プレスリリースの最上部には、必ず「発信日(年・月・日)」と「発信者情報(企業名・団体名)」を記載します。メディアは常に「最新の情報」を求めているため、いつ発表されたニュースなのかが一目でわかるようにすることが重要です。
また、情報源の信頼性を担保するために、正式な企業名を記載します。必要に応じて、企業のロゴマークを配置すると、視覚的にもどの企業からのリリースなのかが認識されやすくなります。非常に基本的な項目ですが、記載漏れがないよう必ず確認しましょう。
2. タイトル(記事化を左右する最重要項目)
タイトルは、プレスリリースの中で最も重要な項目と言っても過言ではありません。記者は1日に数百通ものプレスリリースを受け取ります。そのすべてを熟読することは不可能であり、まずは「タイトルだけ」を見て、本文を読む価値があるかどうかを一瞬で判断しています。つまり、タイトルで記者の興味を惹きつけられなければ、どれだけ素晴らしい内容でも記事化されることはありません。
効果的なタイトルをつけるためのポイントは以下の通りです。
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文字数は30文字〜50文字程度に収める: 長すぎるタイトルは読まれません。メールの件名でも途切れないよう、重要なキーワードは前半に配置しましょう。
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何のニュースか一目でわかるようにする: 「新商品発売」「業務提携」「イベント開催」など、リリースの主旨を明確にします。
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具体的な数字や固有名詞を入れる: 「大幅にアップ」ではなく「売上150%増」、「画期的な機能」ではなく「AIを活用した〇〇機能」など、具体性を持たせることで説得力が増します。
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キャッチコピー化しない: 広告のような抽象的でポエティックな表現は避け、客観的な事実を伝えることに徹してください。
3. リード文(結論を先に・5W1Hを網羅)
タイトルの次に読まれるのが「リード文(導入文)」です。リード文は、プレスリリース全体の「要約」としての役割を果たします。記者はタイトルで興味を持った後、リード文を読んで「この記事は自社のメディアで取り上げるべき内容か」を最終判断します。そのため、リード文だけでニュースの全体像が把握できるように書く必要があります。
リード文を書く際の鉄則は、「結論から書くこと」と「5W1Hを網羅すること」です。
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Who(誰が): 自社(〇〇株式会社)が
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What(何を): 新サービス「〇〇」を
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When(いつ): 202X年X月X日より
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Where(どこで): 全国の〇〇店舗およびオンラインストアで
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Why(なぜ): 昨今の〇〇という課題を解決するために
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How(どのように): 提供開始いたします。
このように、5W1Hの要素を最初の1〜2段落(200〜300文字程度)に簡潔にまとめることで、記者は瞬時にニュースの核心を理解することができます。
4. 本文(客観的な事実と詳細データ)
リード文でニュースの概要を伝えた後は、「本文」でその詳細を深掘りしていきます。本文では、リード文で触れた内容を補足し、記者が記事を書くために必要な十分な情報を提供します。
本文を構成する際は、以下の要素を盛り込むと充実した内容になります。
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開発・実施の背景: なぜこの商品を作ったのか、なぜこのイベントを開催するのかという「ストーリー」や「社会的な背景」を語ります。ここがニュースバリューに直結します。
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商品・サービスの詳細な特徴: 従来品との違い、具体的な機能、メリットなどを論理的に説明します。
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今後の展望: この発表を通じて、将来的にどのような目標を達成したいのか、社会にどう貢献していくのかを記載します。
本文を書く上で最も注意すべきは、「客観的な事実とデータに基づき、淡々と記述すること」です。「素晴らしい」「最高の」「画期的な」といった主観的な形容詞は極力排除し、「〇〇のテストで従来比〇〇%の効率化を実証」といった具体的なデータやファクトで語るように心がけてください。
5. 画像・図表(視覚的なアピール)
テキストだけのプレスリリースは、読む側に負担をかけ、イメージが伝わりにくくなります。適切な「画像」や「図表」を挿入することで、視覚的なアピール力が高まり、記者の理解を大いに助けることができます。
新商品の発表であれば、商品の全体像がわかる鮮明な写真や、実際に使用しているシーンの画像が必須です。調査レポートであれば、結果が一目でわかるグラフやインフォグラフィックを用意しましょう。また、メディアがそのまま記事のアイキャッチ画像として使用できるよう、高解像度(印刷にも耐えうる画質)の画像データをダウンロード可能なリンク等で提供することが、記事化率を高める重要なポイントです。
6. 会社概要・問い合わせ先
プレスリリースの最後には、必ず「会社概要」と「メディアからの問い合わせ先」を記載します。記者がリリースを読んで「もっと詳しく話を聞きたい」「社長にインタビューしたい」と思った際に、すぐに連絡が取れる状態にしておくことが不可欠です。
会社概要には、正式名称、代表者名、所在地、設立年月日、事業内容、企業サイトのURLなどを簡潔に記載します。
問い合わせ先には、広報担当者の部署名、氏名、直通の電話番号、メールアドレスを明記します。「代表電話のみ」の記載は、記者が担当者に繋がるまでに時間がかかるため避け、確実に連絡が取れる窓口を用意しましょう。
記者の目に留まる!効果的なプレスリリースを書く5つのコツ
基本構成を理解したら、次は「いかにして数あるリリースの中から記者の目に留まり、記事化を勝ち取るか」という実践的なテクニックを身につけましょう。ここでは、プロの広報担当者も実践している、効果的なプレスリリースを書くための5つの重要なコツを解説します。初心者の方でも、これらのポイントを意識するだけで、リリースの質は劇的に向上します。
コツ1:社会性・ニュースバリューを明確にする
前述の通り、記者が最も重視するのは「ニュースバリュー(社会的価値)」です。自社にとっては大きな出来事でも、社会全体から見て価値がなければ記事にはなりません。したがって、プレスリリースを書く際は、「自社の発表が、今の社会のトレンドや課題とどう結びついているのか」を明確に打ち出す必要があります。
例えば、単なる「新しいテレワーク用ツールの発売」ではなく、「働き方改革が推進される中、〇〇業界におけるリモートワークの生産性低下という課題を解決するツール」として見せ方を変えるのです。SDGs、DX、少子高齢化、物価高騰など、世の中の関心事(時流)と自社のニュースを掛け合わせることで、メディアは「今、報じるべきニュース」として認識しやすくなります。常に「世の中の文脈」を意識して情報を発信しましょう。
コツ2:結論から書く(逆三角形の法則)
プレスリリースの文章構成は、「逆三角形の法則」に従って書くのが鉄則です。これは、最も重要で伝えたい結論(ニュースの核心)を一番上に配置し、下に行くにつれて詳細な情報や補足情報へと展開していく書き方です。
小説やエッセイのように「起承転結」で書いてしまうと、最後まで読まないと何が言いたいのか分からず、多忙な記者は途中で読むのをやめてしまいます。逆三角形の構成であれば、記者はタイトルとリード文(一番上の部分)を読むだけでニュースの概要を把握でき、興味を持てばさらに下の詳細な本文へと読み進めることができます。常に「結論ファースト」を心がけ、重要な情報から順番に提示していくことを徹底してください。
コツ3:具体的な数字や根拠(ファクト)を盛り込む
メディアは、読者に正確な情報を届ける責任があるため、曖昧な表現や根拠のない主張を嫌います。プレスリリースの説得力を高め、記者の信頼を得るためには、「具体的な数字」と「客観的な根拠(ファクト)」を積極的に盛り込むことが不可欠です。
例えば、「多くのお客様にご好評いただいております」という表現は主観的で曖昧です。これを「発売から1ヶ月で累計販売数1万個を突破しました」と数字で表現することで、客観的な事実となり、ニュースとしてのインパクトも強くなります。また、「業界最速」や「日本初」といった言葉を使う場合は、必ず「※202X年X月 自社調べ(〇〇業界における〇〇の処理速度において)」といった明確な根拠を併記しなければなりません。数字とファクトは、プレスリリースの信頼性を支える骨組みです。
コツ4:専門用語を避け、中学生でもわかる言葉で
広報担当者が陥りがちな罠の一つが、「業界内の専門用語や社内用語を無意識に使ってしまうこと」です。自社や業界内では当たり前の言葉でも、一歩外に出れば全く通じないことは多々あります。プレスリリースを読む記者は、必ずしもあなたの業界の専門家ではありません。また、その先の読者(一般大衆)も同様です。
プレスリリースは、「中学生が読んでも理解できる平易な言葉」で書くことを目標にしてください。どうしても専門用語を使わざるを得ない場合は、直後に括弧書きで簡単な解説を加えるか、注釈を設けるなどの配慮が必要です。難解な言葉が並ぶリリースは、それだけで記者の読む気を削いでしまいます。専門知識がない人にも伝わる、分かりやすく親切な文章を心がけましょう。
コツ5:【記者の声】「コピペして記事にしやすい」構成を意識する
最後に、メディア関係者のリアルな視点をご紹介します。多くの記者が「良いプレスリリース」の条件として挙げるのが、「そのままコピー&ペーストして、記事のベースとして使いやすいこと」です。
「毎日大量のリリースを処理する中で、情報が整理されておらず、一から文章を再構築しなければならないリリースは後回しになりがちです。逆に、見出しが適切に設定され、段落ごとに情報がまとまっていて、そのまま記事の骨組みとして使えるようなリリースは、非常にありがたく、記事化のスピードも上がります。」
全国紙 経済部記者
記者の手間を省くためには、適度に「小見出し(H3やH4相当)」をつけて情報をブロックごとに整理し、箇条書きを活用して視覚的に読みやすくすることが効果的です。また、テキストデータとしてコピーしやすい形式(PDFだけでなくWord形式やテキストベタ打ちも用意するなど)で配信することも、記者への重要な配慮となります。
配信前に要確認!プレスリリースで避けるべきNG表現と注意点
プレスリリースは企業の公式な発表であるため、内容に不備があったり、不適切な表現が含まれていたりすると、メディアからの信頼を失うだけでなく、企業のブランドイメージを大きく損なうリスクがあります。ここでは、配信ボタンを押す前に必ず確認すべき、避けるべきNG表現と重要な注意点について解説します。
メディア(記者)がプレスリリースに求めていること
プレスリリースを作成する際、特に注意しなければならないのが「法令遵守(コンプライアンス)」です。意図せず法律に抵触する表現を使ってしまうと、メディアに掲載されないばかりか、行政指導の対象となったり、企業の信頼を失墜させたりする重大なリスクがあります。
特に注意すべき法律は以下の通りです。
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薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律): 化粧品、健康食品、医療機器などのリリースにおいて、「〇〇の病気が治る」「絶対に痩せる」といった、承認されていない効能効果を謳うことは厳しく禁止されています。
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景品表示法(不当景品類及び不当表示防止法): 「日本一」「世界初」「最安値」といった「最大級表現」を使用する場合、客観的な調査に基づいた明確な根拠(いつ、誰が調査したか)を示す必要があります。根拠のない優良誤認・有利誤認表示は違法となります。
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著作権法・肖像権: 他社の画像や文章を無断で使用したり、許可を得ていない人物の写真を掲載したりすることは権利侵害となります。
これらの法的リスクを回避するためには、広報担当者だけでなく、法務部門や専門家による事前のチェック体制を構築することが強く推奨されます。
【図解】プレスリリースの基本構成と各項目の書き方
プレスリリースの基本構成やコツを理解しても、いざ真っ白な画面に向かうと筆が止まってしまうものです。そこで、初心者の方でもすぐに作成に取り掛かれるよう、代表的な配信目的別の構成テンプレートをご用意しました。これらのテンプレートをベースに、自社の情報を当てはめていくことで、効率的かつ漏れのないプレスリリースを作成することができます。
誇張表現・広告的なアピールは逆効果
集客を目的とする場合も多いですが、メディアには「そのイベントが社会的にどんな意義があるか」をアピールします。
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タイトル: 【参加無料】〇〇業界の未来を考えるオンラインセミナー「〇〇」をX月X日に開催
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リード文: イベントの概要(日時、場所、テーマ、主催者)。
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開催の背景・目的: なぜ今、このテーマでイベントを開催するのか。
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プログラム内容: タイムテーブルや、各セッションの具体的な内容。
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登壇者プロフィール: 専門性や実績を示す略歴、写真。
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開催概要: 日時、会場(オンラインの場合はURL)、参加費、定員、対象者。
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申し込み方法: 申し込みページのURLや締め切り日。
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会社概要・問い合わせ先
薬機法や景品表示法など法的リスクへの配慮
素晴らしいプレスリリースが完成しても、適切なタイミングで、適切なメディアに届けられなければ記事化されることはありません。ここでは、配信の効果を最大化するための「届ける技術」について解説します。
誤字脱字・表記ゆれの徹底チェック
プレスリリースは、ただ闇雲に数多く送れば良いというものではありません。自社のニュースに興味を持ってくれそうなメディアを厳選し、「メディアリスト」を作成することが重要です。業界紙、地元紙、ターゲット層が読んでいるWebメディアなどをリストアップしましょう。
配信方法には、大きく分けて以下の2つがあります。
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PR配信サービス(ワイヤーサービス)の利用: PR TIMESや共同通信PRワイヤーなどのサービスを利用し、提携する多数のメディアへ一斉配信する方法。広く認知を獲得したい場合に有効です。
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個別アプローチ(メール・郵送): 作成したメディアリストに基づき、特定の記者や編集部宛てに直接メールを送ったり、資料を郵送したりする方法。より深い関係性を築きたい重要メディアに対して行います。
初心者の場合は、まずはPR配信サービスを利用して広く発信しつつ、特に取り上げてほしい数社に対しては個別にメールを送るという「ハイブリッド型」をおすすめします。
【目的別】すぐに使えるプレスリリースの例文・テンプレート
いよいよ配信です。その前に、以下のチェックリストを用いて、プレスリリースに不備がないか最終確認を行いましょう。このひと手間が、致命的なミスを防ぎ、メディアからの信頼を守ります。
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タイトルは30文字前後で、ニュースの核心が伝わる内容になっているか?
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リード文に「5W1H」が網羅され、結論から書かれているか?
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主観的な広告表現(「最高の」「業界初(根拠なし)」など)は排除されているか?
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具体的な数字や客観的なデータ(ファクト)が盛り込まれているか?
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専門用語や社内用語を避け、誰が読んでも理解できる言葉になっているか?
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薬機法や景品表示法など、法令に抵触する表現はないか?(必要に応じて法務確認)
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誤字脱字、表記ゆれ、日付や金額の間違いはないか?(複数人でダブルチェックしたか)
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メディアが使いやすい高解像度の画像や図表が添付(またはリンク)されているか?
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会社概要と、確実に連絡が取れる問い合わせ先(担当者名・電話・メール)が明記されているか?
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配信日時とターゲットメディアの選定は適切か?
プレスリリースの書き方に関するよくあるご質問(FAQ)
Q. プレスリリースはどのくらいの頻度で配信すべきですか?
A. 決まった頻度はありませんが、「ニュースバリューのある情報」が発生したタイミングで配信するのが基本です。無理に毎月配信しようとして内容の薄いリリースを送ると、メディアからの信頼を失う可能性があります。質を重視し、本当に伝えるべき価値のある情報がある時に配信しましょう。
Q. 新商品発表ですが、まだ商品の画像が用意できていません。テキストだけで配信しても良いですか?
A. テキストのみでも配信は可能ですが、記事化の確率は大幅に下がります。メディアは視覚的な要素を重視するため、商品の写真がないと記事にしづらいからです。可能であれば、開発中のプロトタイプの写真や、サービスのイメージ図、ロゴマークだけでも添付することを強くおすすめします。
Q. PR配信サービスを使わず、自力でメディアの問い合わせフォームからリリースを送っても良いですか?
A. はい、問題ありません。ただし、メディアの代表問い合わせフォームは読者からの意見なども多数寄せられるため、リリースが見落とされる可能性があります。可能であれば、過去の記事の署名などから担当記者の連絡先を調べ、直接アプローチする方が効果的です。
新商品・新サービス発表のテンプレート
初めてのプレスリリース作成は、覚えるべきルールや配慮すべき点が多く、大変に感じるかもしれません。しかし、今回解説した「広告との違い」を理解し、「基本構成」と「5W1H」を守り、「客観的な事実」を伝えるという基本を徹底すれば、必ずメディアの目に留まる質の高いプレスリリースを作成することができます。
プレスリリースは、単なる情報発信のツールではなく、メディアの記者や編集者との「コミュニケーションツール」です。彼らが求めている有益な情報を、使いやすい形で誠実に提供し続けることで、メディアとの信頼関係が構築され、継続的な記事化へと繋がっていきます。まずはこの記事のテンプレートを活用し、焦らず丁寧に、あなたの会社の素晴らしいニュースを社会へ届ける第一歩を踏み出してください。