Table of Contents
- そもそも「広報活動」とは?広告との違いと目的
- 目的は「ステークホルダーとの信頼関係」の構築
- 広告宣伝と広報の違い(費用と信頼性)
- 【業務一覧】広報担当者が行う主な活動内容7選
- プレスリリースの作成・配信
- メディアリレーションズ(取材対応・キャラバン)
- ソーシャルメディア(SNS)・オウンドメディア運用
- 社内広報・インナーブランディング
- 危機管理広報(リスクマネジメント)
- ターゲット別に見る広報の3つの種類
- 社外広報(対メディア・顧客)
- 社内広報(対従業員)
- 採用広報(対求職者)
- 未経験・初心者が最初にやるべき3つのステップ
- Step1:自社の強み・情報の「ネタ探し」
- Step2:プレスリリースの作成と配信
- Step3:メディアリストの作成とコンタクト
- 広報活動を成功させるために必要なスキル
- 広報活動に関するよくある質問 (FAQ)
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広報活動の本質は、宣伝ではなく「ステークホルダーとの信頼関係構築」にある
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広告との最大の違いは「情報の信頼性」と「費用の有無」
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主な業務はプレスリリース配信、メディア対応、SNS運用、社内広報など多岐にわたる
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初心者はまず「ネタ探し」「リリース作成」「メディアリスト作成」の3ステップから始めよう
「来月から広報担当をお願いしたい」──突然の辞令に、戸惑いを隠せない方も多いのではないでしょうか。「広報=キラキラした仕事」というイメージはあるものの、具体的に毎日何をしているのか、どこから手をつければいいのか、見当もつかないという不安は、多くの広報初心者が最初にぶつかる壁です。でも、安心してください。広報活動には、成果を出すための「型」と「順序」があります。この記事では、未経験から広報担当になったあなたが、自信を持って最初の一歩を踏み出せるよう、広報の基礎知識から具体的な業務内容、そして最初にやるべき3つのステップを体系的に解説します。
そもそも「広報活動」とは?広告との違いと目的
広報活動の最大の目的は、ステークホルダー(利害関係者)との間に「信頼関係」を構築することです。ステークホルダーとは、以下のような人々を指します。
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消費者・顧客:商品やサービスを利用する人
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株主・投資家:企業に出資する人
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従業員:共に働く仲間
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メディア:情報を伝達する報道機関
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地域社会:企業が所在する地域の人々
これらの人々に自社の活動を正しく理解してもらい、「この会社なら応援したい」「信頼できる」と思ってもらうこと(ファン作り)が、広報のゴールです。
目的は「ステークホルダーとの信頼関係」の構築
広報の仕事は非常に多岐にわたります。「華やかな表舞台」のイメージがあるかもしれませんが、実際には地道な調査や調整業務が多くの割合を占めます。ここでは、広報担当者が日常的に行う主要な7つの業務を紹介します。自社の状況に合わせて、優先順位をつけて取り組むことが大切です。
広告宣伝と広報の違い(費用と信頼性)
新聞記者やテレビのディレクター、Webメディアの編集者などと良好な関係を築く活動です。これを「メディアリレーションズ」と呼びます。
具体的には、プレスリリースを持参してメディアを訪問し、企画を提案する「メディアキャラバン」や、記者からの問い合わせ・取材依頼への対応を行います。日頃から記者と情報交換を行い、彼らが今どんなネタを探しているかを把握することも重要な業務です。
ソーシャルメディア(SNS)・オウンドメディア運用
X(旧Twitter)、Instagram、FacebookなどのSNSや、自社ブログ(オウンドメディア)を活用し、生活者へ直接情報を届ける活動です。
メディアを通さないため、企業の想いや雰囲気をダイレクトに伝えられるのがメリットです。ユーザーからのコメントに返信するなど、双方向のコミュニケーションを通じてファンを育成します。炎上リスクへの配慮も欠かせません。
プレスリリースの作成・配信
不祥事や事故、製品トラブルなどが発生した際に、企業へのダメージを最小限に抑えるための活動です。「守りの広報」とも呼ばれます。
緊急時のマスコミ対応マニュアルの作成や、想定問答集の準備、謝罪会見の運営などが含まれます。平時からリスクを想定し、迅速かつ誠実な情報開示ができる体制を整えておくことが、企業の存続に関わる重要な任務となります。
ターゲット別に見る広報の3つの種類
広報活動は、誰に対して情報を発信するかによって、大きく3つの種類に分けられます。それぞれのターゲットに合わせたメッセージと手法を選ぶことが、効果的な広報活動の鍵となります。
メディアリレーションズ(取材対応・キャラバン)
自社の従業員やその家族を対象とした広報です。企業理念の浸透、社内コミュニケーションの活性化、離職率の低下などを目的とします。社内報、社内ポータルサイト、全社総会などが主な手段です。リモートワークが普及する中、その重要性は増しています。
社内広報・インナーブランディング
「業務内容はわかったけれど、結局、明日から何をすればいいの?」と悩む初心者の方へ。まずは以下の3つのステップを順に進めてみてください。いきなり大きな成果を狙うのではなく、まずは「情報を発信するサイクル」を作ることが大切です。
Step1:自社の強み・情報の「ネタ探し」
広報の仕事は、社内の情報を集めることから始まります。まずは社内の各部署を回り、開発担当者や営業担当者に話を聞いてみましょう。
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「今度出る新商品は、他社と何が違うのですか?」
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「最近、お客様からどんな声が届いていますか?」
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「開発に苦労した裏話はありますか?」
社内の人にとっては当たり前のことでも、世の中にとっては「面白いニュース」になることがあります。常にアンテナを張り、発信できる「ネタ」をストックしましょう。
Step2:プレスリリースの作成と配信
ネタが見つかったら、それをプレスリリースという形に落とし込みます。最初は「新商品発売」や「イベント開催」など、書きやすいテーマから始めましょう。
プレスリリースの構成には「タイトル」「リード文」「本文」「画像」「問い合わせ先」といった基本フォーマットがあります。他社のリリースを参考にしながら、まずは1本書き上げてみてください。完成したら、プレスリリース配信サービスを利用して、世の中に発信してみましょう。
Step3:メディアリストの作成とコンタクト
配信サービスを使うだけでなく、自社の情報に興味を持ってくれそうなメディアをリストアップしましょう。これを「メディアリスト」と呼びます。
自社の業界専門紙、地元の新聞、ターゲット層が読んでいるWebメディアなどを調べ、担当部署や連絡先を整理します。リストができたら、作成したプレスリリースをメールや郵送で送付し、「ぜひ取材してほしい」とアプローチしてみましょう。地道な作業ですが、これがメディアとの関係構築の第一歩です。
危機管理広報(リスクマネジメント)
Q. ひとり広報でリソースが足りません。何から優先すべきですか?
A. まずは「プレスリリースの継続的な配信」を最優先にしましょう。公式な情報を定期的に出すことで、企業の信頼性が蓄積されます。SNSなどは運用負荷が高いため、余裕ができてから、または目的を絞って開始することをおすすめします。
Q. 広報活動の成果(KPI)はどう設定すればいいですか?
A. 初心者の段階では、「プレスリリースの配信本数」や「メディアリストの件数」など、行動量を指標にするのがおすすめです。慣れてきたら「メディア掲載数」や「Webサイトへの流入数」などを指標に加えましょう。
Q. 広報とマーケティングの違いは何ですか?
A. マーケティングは「売れる仕組みを作ること」で、市場調査や販売戦略を含みます。広報は「社会との関係作り」で、信頼獲得に重きを置きます。両者は密接に関わっており、連携することでより大きなビジネス成果を生み出せます。
広報活動は、すぐに結果が見えるものではありません。しかし、地道に信頼を積み重ねることで、企業のブランド価値は確実に高まります。まずは焦らず、社内の「良いニュース」を見つけることから始めてみてください。